俺様王子と泣き虫姫ちゃん
「ちょ…ん…ちょっと!!!」
あたしは、楠見海斗の唇を思いっきり噛んだ。
血・・・出ちゃったみたい。
「ってえぇ…、ちょっとこっちこいよ。」
「まッて!何で?話が分かんない!!」
急に俺の女になれ、その後はキス?!話が速すぎて訳わかんねーし!!!
だけど楠見海斗はあたしの話は無視して、腕を引っ張り、歩き出す。
楠見海斗が足をとめた場所は、Sクラス専用教室VIPROOM。
ここは、A、B、Cクラスの人は無断で入っちゃいけない。
入れば退学と言われてる、ブラックゾーンだ。
そのまま楠見海斗はVIPROOMに入っていった。
あたし、入っちゃまずくない…?