Impression~心の声
勇はこのムクゲを指し私にそういった。私は首を振った。近寄りがたいほど美しく咲き誇る花をつみ、命を縮めてしまうのは惜しいと思った。何時までも散ることを知らず、咲き誇って欲しいと私は願った。
「この花は一日でしぼんでしまうけど、次々に花をつけるんだ。」
私は想像した、次々に咲いてゆく花の想像を。
「ここにつれてきてくれてありがとう。」
私は勇に礼を言った。
「喜んでもらえてうれしいよ。」
勇はそういって微笑んだ。
このまま、二人だけの時間が止まってしまえばいいのに・・・。
私はこの海と空に挟まれた空間に解けて沈んでしまいたかった。勇と一緒に。もう怖いものも、いやなことも存在しない、この青の中に、、。
「このまま時間が止まったらいいね。」
同じ瞬間に同じことを思うなんて。もしかしたらやっぱり私たちの心は繋がってるんじゃないかって私は思った。そんなことありえっこないことなのに。
アトリエにもどったときには少し日に焼けた肌がほてっていた。勇が冷たい水をペアグラスに注ぎ私に差し出した。
「ありがとう。」
私はその淡いピンクのグラスを受け取った。
これはもう私専用のグラスだった。他の誰にも触らせたくはないと思った。
私たちはしばらく語りあった。たわいも無い話を、私たちは始めてお互いの歳を知った。勇は私より一つ年上だった。育った環境や場所が違っていても、同じ世代に生まれ生きてきたことがとてもうれしいことに感じた。
勇は会話の途中でふと思い出したかのように言葉をはさんだ。
「そうだ美鈴ちゃんに、渡したい物があるんだ。」
勇は徐に私の前に木の小箱を差し出した。
「あけてみて。」
「この花は一日でしぼんでしまうけど、次々に花をつけるんだ。」
私は想像した、次々に咲いてゆく花の想像を。
「ここにつれてきてくれてありがとう。」
私は勇に礼を言った。
「喜んでもらえてうれしいよ。」
勇はそういって微笑んだ。
このまま、二人だけの時間が止まってしまえばいいのに・・・。
私はこの海と空に挟まれた空間に解けて沈んでしまいたかった。勇と一緒に。もう怖いものも、いやなことも存在しない、この青の中に、、。
「このまま時間が止まったらいいね。」
同じ瞬間に同じことを思うなんて。もしかしたらやっぱり私たちの心は繋がってるんじゃないかって私は思った。そんなことありえっこないことなのに。
アトリエにもどったときには少し日に焼けた肌がほてっていた。勇が冷たい水をペアグラスに注ぎ私に差し出した。
「ありがとう。」
私はその淡いピンクのグラスを受け取った。
これはもう私専用のグラスだった。他の誰にも触らせたくはないと思った。
私たちはしばらく語りあった。たわいも無い話を、私たちは始めてお互いの歳を知った。勇は私より一つ年上だった。育った環境や場所が違っていても、同じ世代に生まれ生きてきたことがとてもうれしいことに感じた。
勇は会話の途中でふと思い出したかのように言葉をはさんだ。
「そうだ美鈴ちゃんに、渡したい物があるんだ。」
勇は徐に私の前に木の小箱を差し出した。
「あけてみて。」