人魚姫
やっと何者かの正体が分かったらしい
お父様を守ろうと海をパトロールしていた若者達が自分達の仲間が殺されるところを見たらしい
それはほんの一瞬だった
次の言葉で私はあのときの恐怖がまたよみがえってきた
あれはまさしくアオイだ…
魔女の失敗した液体を飲んで元々悪い心を持っていたアオイが人魚ではない闇の生き物になってしまったらしい
『大丈夫だ。お父様は俺が必ず守るから…きららも絶対守るから…』
「ありがとう…太陽。でも太陽まで巻き込まれないでね?」
『ああ…』
どうしてそんなに小さな声でまるで自分が殺されるみたいな声で言うの?