32才の愛しいネコさん
☆悩み☆
祥一side

昨日、あのあとネコさんは放心状態で鍋も二口くらいしか食べず

「眠い…」

と、言って自室のベッドでグゥグゥ寝てしまった。
『女の人はみんな情緒不安定なのよ。』

ネコさんの寝顔を見ていたら、ふと二年前に病気で死んでしまった母の言葉を思い出した。

ネコさんの頭を撫でると愛しさが溢れてくる。

あんなネコさんは、はじめてだった。

ビックリしたけどすぐに可哀相になって次の瞬間抱きしめてた。

自分しかいない様な気がした。

ネコさんを幸せに守ってあげられる人間は、

俺しかいないんだ。

ネコさんのふっくらした頬に自分の頬を優しく擦り寄せ

祥一もゆっくり目を閉じた。
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