堕天使フィソロフィー

転下



合格発表を見に行くと、私の番号はなかった。

N女子高にいける!

という気持ちと

親に怒られる責められる…

という二つの気持ちが混ざって涙が零れた。

車で待っていた母に落ちた事を知らせると

「「やっぱりね」」

というような顔をされた。

その顔の裏にマイナスな言葉しか想像出来なかった。



お前には初めから期待してない。
どうせ落ちると思った。
勉強が足りないんじゃない?
頭悪いんだ…

そんな事を言われそうな気がした。

家に帰り、祖母にも酷い一言を言われたのだが

何度思いだそうとしても、何と言われたか分からないのだ。

きっと記憶から忘却したい程の言葉だったんだろう。


父は
「まあ…仕方ないな」

くらいにしか言わなかった。

母も起こったような失望したような顔をしていたけれど、責めはしなかった気がする。


涙が止まらなかったけど、手首は切らなかった。
N女子に行けるように、準備した。
学校説明会も行ったし、入学式が楽しみだった。


女ばかりの世界。


それが恐ろしいものだとは、知りもせずに。




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