堕天使フィソロフィー
翔衰
スクールに通い始めて、あたしは卒業までの間
高校とネイルスクールを掛け持ちすることになった。
高校の方の単位は殆どとり終わっていたし、さほど大変でもなかったけれど
ネイルスクールの方では覚えることが沢山あった。
初めて目にする道具、用品、用語・・・。
ひとつひとつ覚えていかなくてはいけなかった。
でも、自分の好きで始めたことだから苦にはならなかった。
何かを覚え、練習を重ねて行く度に、神経と食欲が衰退していくのを感じた。
3級免除を取得する頃には、体重は40kgになっていた。
いつもの精神科の診察のこと。
「レイちゃん、痩せすぎね」
『食べたくないんです。というか、食欲がなくて』
「そんなんじゃ倒れるわよ」
食事をすれば、錯乱に近い状態でパニックになった。
『嫌だ…太る…嫌だ…』
泣きながら震えて過呼吸の発作を起こすことが増えた。
ああ、あたしここまで自分を追い詰めていたんだ。
気づかなかった。
いや、気づいていたのかもしれない。
気づいて、治そうとして体重が増えることだけを只々恐れ続けていたのかもしれない。
診察では、栄養の点滴をされたけれど
それでも追いつかず
食事を摂っていない為、脳に栄養が廻らず
スクールの先生の言っている事が上手く理解出来なくなった。
『入院します』
あたしは2回目の閉鎖病棟へ入院となった。
高校とネイルスクールを掛け持ちすることになった。
高校の方の単位は殆どとり終わっていたし、さほど大変でもなかったけれど
ネイルスクールの方では覚えることが沢山あった。
初めて目にする道具、用品、用語・・・。
ひとつひとつ覚えていかなくてはいけなかった。
でも、自分の好きで始めたことだから苦にはならなかった。
何かを覚え、練習を重ねて行く度に、神経と食欲が衰退していくのを感じた。
3級免除を取得する頃には、体重は40kgになっていた。
いつもの精神科の診察のこと。
「レイちゃん、痩せすぎね」
『食べたくないんです。というか、食欲がなくて』
「そんなんじゃ倒れるわよ」
食事をすれば、錯乱に近い状態でパニックになった。
『嫌だ…太る…嫌だ…』
泣きながら震えて過呼吸の発作を起こすことが増えた。
ああ、あたしここまで自分を追い詰めていたんだ。
気づかなかった。
いや、気づいていたのかもしれない。
気づいて、治そうとして体重が増えることだけを只々恐れ続けていたのかもしれない。
診察では、栄養の点滴をされたけれど
それでも追いつかず
食事を摂っていない為、脳に栄養が廻らず
スクールの先生の言っている事が上手く理解出来なくなった。
『入院します』
あたしは2回目の閉鎖病棟へ入院となった。