堕天使フィソロフィー
スクールも適度に行って、リュウとも遊んで
でもリュウは自分の事でいっぱいいっぱいになっていて、

二人の空気がギクシャクし始めた。
喧嘩が増えた。
苛々してまた瀉血したりした。
錯乱して自傷する事が増えた。

抜け出したかった。

出口は何処にある?

二人で海に行こうって言って
その時ナンパされた奴も海にいるとか言い出して

『早く行こうよー』

「お前、連れの男に会いたいだけだろ」

その言葉でリュウへの鬱憤が爆発した。

『そうだけど?』

「もう俺帰るわ」

リュウはキレて踵を返した。

それをもうあたしは引き止めはしなかった。

一人でずんずん砂浜へと向かった。

電話しても連れは出ないし、砂浜で一人でビール飲んでた。

結局、連れは来なかった。


一人の海。
暑い。

母親に海の近くの駅まで迎えに来てもらって
リュウは怒ってて、あたしと話してくれなかったけど
それでもいいと思った。

『もうあいつなんて知らんし』

そんな言葉を吐きながら家に帰った。

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