堕天使フィソロフィー
検査薬の枠の中をじっと見つめる。

『え…』

結果は陽性。
何度と説明書と見比べてみても妊娠している事に変わりはなかった。

ねぇどうしよう?どうすればいい?

友達がいてくれたお陰で、何とか冷静でいられた。
母親は、特に起るわけでもなく
「明日、精神科の担当医に話してみよう」
と言っただけだった。

自業自得だ。
死にたくて仕方なく、何となく生きている自分の中に命が宿るなんて

世界は一体何処まで皮肉なんだろう。

結局その日も酒を飲んで、ネットで友達に話し寝たような気がする。



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