堕天使フィソロフィー
酒の呑む量と種類、度数は爆発的に上がっていった。

同伴ではショートカクテル、接客中はウィスキーにシャンパンを下ろさせる。

呑めば何もかも、膜が張ったかの様に直に感じず、
感情に正直になれるのが心地よかった。

酒に逃げるきらいがある人なら解ると思う。

一番ナチュラルで合法なトリップ。


そんな文字通り酒に覚えるあたしをみても、ヒカルは少し憐れんだ瞳をするだけだった。


何か否定でも肯定でも
声をかけてくれたら、あたしの選択肢は変わったかもしれない。




< 212 / 257 >

この作品をシェア

pagetop