堕天使フィソロフィー


酒、仕事、ヒカル。


このループから抜け出せない一人の夜。

滅多に入れないコムの着信音が鳴った。

『『誰この番号…』』

登録されていない番号に躊躇しながらも、客かと思い通話ボタンを押した。


『もしもし?』

「もしもし?俺。分かる?」


いや、ちょっと前の詐欺じゃあるまいし、俺で分かる訳がない。

『すみません、ちょっと番号登録されてなかったみたいで、誰か分からないんですけど…』


「まぁそうだわな」


何、その開き直り方。

さっさと名を名乗れ。



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