堕天使フィソロフィー
「なぁ、お前がこの間まで付き合ってた彼氏どんな奴なの?」
並んで座り、ウィスキーを呑みながらおもむろににミオが聞いた。
『んとーね、あたしの二個上で昔からずっと施設にいたみたいだよ。ギャ男でヒカルって言うんだけど。』
「やべ、おれそいつ知ってるかも」
『マジで?』
「ヒカルって猪野ヒカル?」
『そうだけど。えっなんで知ってんの?』
吹き出しそうになる。あり得ない。
「俺の幼なじみ。ちょ、携帯貸せ。ヒカルの連絡先見せろ。」
携帯をいじってアドレス帳からヒカルの連絡先を出したら案の定、同一人物だった。
酔ってるミオはそのままあたしの携帯からヒカルに発信した。