堕天使フィソロフィー

「わかりますよ(・ω・)彼女さんですよね!よろしくです(>_<)」
随分可愛らしいメールを打つ男なんだな。そう言えば何歳なんだろ。

『こちらこそ☆ギターさんはおいくつですか?』

「今年20歳になります(´・ω・`)」


…あら嫌だ。年下じゃん。


『若いですね♪あたしより年下だ;』

直ぐに何だか腹をさぐり合うような、日常会話も話題が尽きて

やたら返信の早い非常に内容の薄いメールのやり取りが続いた。

まぁあたしも休みでアニメ観るかskypeする以外やることないし。

その日のうちにその子と電話した。

名前はアユム。

会話でわかったアユムのプロフィールは家庭の事情が複雑であること、あたしの一個下で、今は実家に住んでいること。

岐阜に住んでるらしくて、あまり聞き慣れない方言が新鮮だった。

30分ほど話してその日は眠った。

ミオ。アユム。仕事。

その3つがマーブル模様に混ざったようなそんな夢をみた気がする。

全てはその時のあたしにとって順調だった。


でも綺麗なものほど欠陥がある。

ネオンの光や夜中のテレビショッピングみたいに。




< 233 / 257 >

この作品をシェア

pagetop