堕天使フィソロフィー
夜。

アニメも小説も制覇してしまった。
何をしよう。
DVD借りるためにロードバイクを出すのも面倒だなと外を眺めながらぼけっとしていると、ノックもなしにドアが勢い良く開いた。

「レイー?今日夕飯外でいい?」
『いいよ。何時?

「あと一時間くらいかしら?」

『はーい』

直ぐに化粧を始めた。大人になるに連れて女は素っぴんで歩けなくなる。

その年に合った生活と風格を求められ、どんどん無邪気と言う言葉をなくしていく。

そんな想像を続けていたら、いつの間にか化粧は終わっていた。


身支度をして、出かける。


なんの事ない居酒屋だけど、あたしは浴びる程呑んだ。


淋しさを酒で埋めるように。






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