堕天使フィソロフィー
週一回のペースで、名古屋に通った。

ミオはアユムと付き合ったあたしを何事もなかったかの様に扱ってくれた。まあもしかしたらミオにとってのあたしはその程度だったのかもしれない。

初めて年下と付き合って、まるで少年みたいだなと何時みても飽きなかった。
忘れかけてた幼心のような、十代みたいな爆発的元気がアユムからはあふれている気がした。

平日は仕事を頑張り、家では疲れて寝ているだけ。もらってきたお給料は日払いだったから毎日こまめに貯金した。

週末の仕事明けは朝の歌舞伎町をトランクを持って、始発に飛び乗り名古屋に直行。

そんな日々は退屈しなかった。

いい加減、独り暮らししたいな。その思いが強くなり、必死でお金を貯めた。


頑張れば、頑張る程、給料って増えるから水商売って楽しい。

そのままお互いがうまく均衡を保てば、きっと幸せな日々は成り立っていったと思う。でもその数ミリ単位の互いを支えていたバランスが崩れてしまえば、ほらまた灰のように消えた。

アユムと二人でいる時は、カラオケに行ったり満喫に泊まったり名古屋観光してみたり。

通い妻というのも楽しいポジションだ。






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