堕天使フィソロフィー

「16~18歳の女の子はあっちの奥の部屋に入ってもらいますっ!
漫画読み放題で
お菓子食べ放題で何時間いてもタダだからねー」

レミの頬が紅潮する。

「すげーじゃんっ!」

あたしは黙って聞いていた。

「でー向かいの鏡がマジックミラーになっててー向こうから男の子が指名しますっ!
そうしたらレミちゃんとレイちゃんの出番だよ。お見合いルームにきて、デートの交渉してねっ!
デートのお小遣いは3000円、5000円、10000円だよ☆」


まだ15だったけど、店長に甘ったれた声で言ったら入れてくれた。

ちょろいな…と思った。

まず部屋の中の子と仲良くなり、おしゃべりしたり
トイレでタバコ吸ったりして過ごした。


話してた子が言った。

「レイちゃん、援交目当てのオヤジもいるから気をつけてね」と。


既に髪もマロンブラウンに明るくし、
巻きもメイクも上達したあたしは小悪魔agehaを読みながら過ごした。



指名が入った。




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