堕天使フィソロフィー
染色
売人はそろそろ行く時間らしく
「俺よりデカい奴呼んでやるよ」
と誰かに電話しながら言った。
帰り際、もう一発打ってくれて
売人は帰った。
それから来る人がどんな人なんだろーと考えながら、
誰にも電話せず、とっくに帰るはずの時間も過ぎていることに気づいた。
『まずい…』
つかさや母親や色んな人から連絡が入っていたけど、
とりあえず電源を切った。
その時のあたしには
全て面倒だった。
どれだけ待ったか覚えてないけど、長髪細身の男性が入ってきた。