ずっと君の隣で。
そしてその後も彼は来なかった。
(やっぱり偶然だったのかなぁ…)
私の頭にはいつも彼のことがある。
見つけるのも半ば諦めかけていた。
今日の昼休み、先生に市の陸上大会の案内を渡された。
部活もあるのに仮陸部のキャプテンなんかもっと沈む。
やりたい人に任せればいいのに…。
ブツブツ言いながら階段を降りた。
「よっ、あんたらしくないじゃんっ!」
いきなり肩を叩いたのは、歌耶だった。
「あーびっくりした、」
心配かけたくないからわざと明るく振る舞った。
「なに落ち込んでんのって!」
歌耶は、少し怒った声で言った。
(歌耶には、分かっちゃうのか…)
そう、考えていたらめずらしく歌耶の方から誘ってきたのでマックに入ることにした。