ねぇ、先生。愛って何ですか?
高校3年生の春、まだ3年生になったばかりの新学期。
あぁ、高校生活もあと1年なんだなと思うとなんだか朝早く目が覚めて早く学校に向かった。
学校についてまだ教室もわからないから裏庭で桜を眺めていた時、出会ったの。
教師になんてまるで見えない、貴方と。
「この学校の生徒?」
「え?あっ、はい。貴方は…」
「今日からここの教師」
「新任の先生…。うそぉ!」
見えない、明らかに歳をごまかしてるだろ。
せめてスーツ着てこいよ。
「名前は?」
「宮城綾女です。3年生」
「綾女?可愛い名前だな。」
子供みたいな笑顔で私の頭を撫でた先生に、先に惹かれたのは私の方。
そこから本当にこの学校の数学の先生で、先生との距離は他の生徒よりもぐんと近づいていった。
大好きになった、先生のこと。