シーツの上のブタ。
ステンチーは、その場を周り始めた。どうやら、ダイスケの返答が変わるまで此所に居続けるようだった。
「……そんなに待たれても、貸したくないものは貸したくないの!」
ダイスケは負けじと思い、強くブタさんを抱きしめた。
「ガチャ!!」
その時、何故か閉めていなかった扉が開いた。
「だっ、誰?……」
ダイスケは飛び上がった。ステンチーも見覚えが無い様子だった。
「君がダイスケ君だね。……そのブタは、このミッチー=ドットライドが頂く!」
先ほどのステンチーの唐突な発言より、更に唐突だった。
「長髪で、右耳にイヤホン付けてる…。男だよな…。」
ダイスケは、次から次えと来る刺客達に困惑していた。
「ステンチーもブタさんを、そしてこのミッチーとか言う奴もブタさんを欲しがってる!?」