シーツの上のブタ。
「……どうするの、ダイスケ君?」
ステンチーは地面の石ころを彼方に飛ばし、言った。
「どーするも何も助けるしかないよ。」
ダイスケとステンチーは、とりあえず部屋に戻った。部屋にはさっきのミッチーとらやの黒い長髪の一部が落ちていた。
「ミッチー=ドットライド……。」
ダイスケはさっき座っていた椅子に腰掛けた。キッチンには、ブタさんが食べたオムライスの盛られていた皿が、水に浮いている。
ちゃぶ台の上の灰皿には、ブタさんが吸った無数の煙草とその灰がきれいに横に並んでいる。
………確かにブタさんは、5分前には此所に居たんだ、なのに。
ダイスケは机を叩いた。
「くそったれ!」