ベクトル→
いつのまにか舜くんは私の前から消えていて、私は独りになっていた。
「行動はやっ!!」
でも、2人とも両想いかぁ…。
こりゃあ、付き合うのも時間の問題ですな☆
私は、2人が両想いだと分かり、嬉しくなって鼻歌を歌いながら教室に向かった。
その間、すごく視線が痛かったけどね…。
やっぱあれ、目立ってたか。
教室に入り、かすみちゃんを見つけそちらに向かった。
「かすみちゃん!おはよー!!」
「おはよう、椎。今日はいつになく元気だね。いいことあったの?」
私はそう聞かれ、「うん!あのね…」と言いかけたが
後ろからすごい視線(←舜くんの)が飛んで来たので、
「やっぱなんでもない…。」と、言うのをやめた。
舜くん、ぬかりないですね…。
かすみちゃんは「ヘンなの。」と言って、特に気にすることもなく、先ほどから見ていた雑誌に目を移した。
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