Sweeeet Voice♥



そして、俺は行き先も決まらないまま
歩き続けた。


雨が降ってたけど
歩き続けた。


丁度疲れた頃。

雨宿りには最適なマンションの階段があった。


ここで休むか…。


俺は血で真っ赤になった手を水たまりで洗った。


とその時ほのかが『どした?』って声かけてくれたんだ。



俺は黙ったままだった

でもほのかは
『さぁ!一回あたしん家入んな?
べちゃべちゃじゃあ気持ちわるいでしょ?

だぁいじょぶよ!あたし年下には興味ないしっ
変な事しようなんて考えてないわよっ!(笑)』


って、優しく笑ってくれた。


俺はこんとき分かった




これが“愛情”なんだって



      __________


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