森の奥の住人
カワザエモンは
森に向かって
大きく口を開け
声をだす。

「お~い、からかさぁ~」

森の奥から
1本足で
ピョンピョン跳ね
大きな目玉が1つの
から傘が
2匹こちらに
やって来る。

「なんだい?カワザエモン」

「雨が降って来たって言えば分かるだろ」

カワザエモンの
言葉に目を細め
渋い顔をして
からかさは
近くの
ハスの葉をちぎり
カワザエモンに手渡す。
「なんだよ。コレ・・?」

カワザエモンが
不満そうに
からかさに言う。

「ハスの葉っぱだよ」

淡々とカワザエモンに
伝えるからかさ。

「ハスの葉っぱって・・見れば分かるよ!!そう言う事を言っているんじゃなくて、雨が降ってきたから、一肌脱いでくれないかってお願いしてる分けなんだよ」

カワザエモンの
言葉を聞き
ブーブー文句を言う
からかさ。

「え~、やだよぉ~、今、ようやく、仕事を終え帰って来たばかりなんだよぉ~疲れちゃったよぉ~」

からかさの言葉を
押し切る様に
拝み倒すカワザエモン。
「頼むよぉ~。からかささまぁ~。珍しい客がいる事だしさぁ~」

からかさは
カワザエモンの
言葉にピクリとする。
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