森の奥の住人

「珍しい客？」

からかさの表情を
見逃さない
カワザエモン。

「そうだ。何百年ぶりの人間の子供だぞ」

チロッと
みつるとみずきを見ると２匹のからかさは
驚き
なぜか
付近の石の影に
隠れてしまう。

「ひゃぁ～！！人間の子供だぁ～！！」

カワザエモンは
からからの意外な
行動に何が起きたのか
分からなかった。

「ど・・・どうしたんだ？からから・・」

石の影から
オドオドしながら
目だけを
覗かすからから。

「人間に世話になっている時、人間の子供はオイラ達は、チャンバラの剣の代わりになってバシバシやられ体中の骨が折れたり穴があいたりしちまって、とんでもない目にあったんだ。」

「オイラもそうだよ。まあ、それでも人間の大人は子供を叱り、骨が折れたり穴があいても最後まで使ってくれた。だから、人間の子供は苦手なんだよ」

オドオドしている
からかさに
走り寄るみずき。

目をまん丸くして
驚き一本足で
ピョンピョンと
飛び跳ねながら
逃げるからかさ。

「うわぁ～、あっち行け！！近づくなぁ～！！」
ケラケラ笑いながら
逃げ惑う
からかさを
追いかけるみずき。