森の奥の住人
「はあはあ・・」

逃げていた
からかさだったが
体力が尽きて
跳ねるスピードが落ち
遂には捕まってしまう。
バサッ!!

「捕まえたぁ~」

1匹のからかさを
両腕で
がんじがらめにする
みずき。

「やめろぉ~!!離せ!!お~い・・・助けておくれよぉ~」

もう一匹の
からかさに助けを
求める。

「可哀想に・・・ナンマイダナンマイダ」

捕まるからかさに対して手を合わせ
目を瞑り
経を唱える。

「オイッ!!なんで、経なんて唱えてるんだよ!!」

喚くからかさ。

お経を唱える
からかさの背後から
迫る影が・・・。

「捕まえたぁ~」

みつるが
ソロリソロリと
近づき
もう一匹のからかさを
捕まえた。

「うわぁ~。背後から、なんてズルいぞ!!」

からかさの売った言葉をみつるは買った。

「油断する方が悪いんだもんね。ハハハハッ!!」

みつるの腕の中で
バサバサと
暴れるからかさ。

「うるさい!!良いから離せ!!離さないとタダじゃすまないからな!!」

バサバサと暴れる
からかさに
平然と答えるみつる。

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