幼馴染みの夢
「可愛いな。似合うぜ。」
「何、それ?まんまじゃん。」
口を尖らせる。
「本当に。可愛いよ。似合ってる。でも…………。」
「でも?」
何が言いたいんだといぶかしげに俺を見た。
「髪で良かった。」
「………………何?」
「髪はまた伸ばせば良いよ。」
「……………うん。」
「怪我、してねぇの?」
「………………。」
一瞬で顔色が無くなった。
コントローラーを置き、愛に向き合う。
「大丈夫か?」
「なに…………言ってんの?大丈夫に…………。」
突然溢れ始めた涙。
はらはらと溢れ続ける涙。
「どこも怪我してねぇんだな?」
少し強引に聞いた。
小さく頷くのを確認し、溜め息をついた。
「良かった。」
無意識に、自分の胸に引き寄せた愛の頭……。
「ホント、良かった。」
泣いた。
俺の胸で、静かに泣き続けた。
愛が、泣いた。