幼馴染みの夢
あれ以来、愛の周りは穏やかになった。

俺も、愛も、あの日、幼馴染みから一歩前進した。

多分。

だって、あの雄叫びは、俺の精一杯の告白だったから。

あいつがちゃんと気付いてればの話だが……。












「濂?…………濂!」

「あ…………あ?何だ?」


メールを打っては消し、画面とにらめっこしていた。


「出番ですけど?」


凛が恐い顔して見下ろしてる。


「そんなに愛ちゃんが心配なら、お帰り下さっても構いませんけど?」

「ホント?じゃあお言葉にあ…」

「早く来いっつうの!」


耳を引っ張られ、セットに向かった。


熱、下がったかな。


「濂?」

「凛様。頑張らせて頂きます。」


うやうやしく頭をさげた。


「わかればよろしい。」


凛も胸を張って、わざとらしく答える。

その場に、賑やかな笑い声が響いた。

さ、本気モードに切り替えますか。












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