幼馴染みの夢
「お前に言われると、すっげぇ心配。」

「はぁ?失礼なやつだな。」

「冬馬…………大丈夫か?」

「明日、凛様が笑顔で抱き締めてやればOKでしょ?」

「そ?なら、OKと。」


抱き締めるんだ?


「お前も抱き締める?」


にやりと笑う。


「お願いしようかな。」

「馬鹿か。」


してくれないんだ?


「しますよ?」


いや、望んでません。

冗談です。

結局、朝まで話続けた。

メンバーのこと。

俺たちのこれからのこと。








俺は、今の俺が好きだった。

目標が目の前に次から次へと現れる。

大変だけれど、やりがいはある。

疲れていたけれど、それよりも、何よりも、楽しかった。

そして……





不安だった。



俺は、そんな自分を必死に隠していた。







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