幼馴染みの夢
「あれ、何なの?嫌がらせ?」

「はい?」

「だから、俺に対する嫌がらせかっつってんの。」










あのディズニーランドから一週間。

何故か目の前に濂ちゃんがいる。

夕方、玄関からやってきた濂ちゃんは、母さんの許可まできちんととって、私の部屋に現れた。

私の許可はいらないらしい。

最悪だ。逢いたいときには居ないくせに。


「私、なんかした?あぁ、彼女、なんか言ってんだ?」

「………」


図星ですか。


「言ってあげなよ。私なんかもう関係ないし、興味もないからって。」

「あ?なんだよそれ。」


覚えてないんだ?

あんたの台詞だよ。


「お兄ちゃんに聞けば良いじゃん。連絡とってんでしょ?あの日、私を元気にするために連れてってくれて、要するに、私はあんまり機嫌が良くなかったんです。」

「なんで?」


なんで?興味ないでしょ?


「だから、あんな態度をとりました。彼女が怖がってたとか、心配してたとかだったら謝ります。ごめんなさい。」


ベッドの上に正座して、頭を下げた。





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