幼馴染みの夢
「わざわざそれのために?」
来ないで欲しい。
今まで無視してきたくせに、なんでこんなときは来るのよ。
彼女の為?
「お前さ、不細工になったよな。」
誰のせいよ。
「知らなかった?昔から不細工だよ。もう用無いんだったら帰ってくれる?」
「さっきの………関係ないしって……」
「悪いけど明日、朝早いんだ。」
「どっか行くのか?」
興味ないでしょ?
「ちゃらちゃらした女子大生にも色々あるんです。」
「…………へぇ。」
早く行ってくれないとおかしくなる。
胸の鼓動がどんどん早くなる。
「もしかして………お兄ちゃんになんか言われた?」
成程ね。
それで。
絶対服従は今もなんだ。
余計なことして……。
「それはお疲れ様でした。私は元気いっぱいなので大丈夫です。来たくもない女の所にわざわざすみませんね。せっかくの時間、使わせちゃって。」
「何、それ。」
「はいはい。帰って彼女に愛の囁きでも送んなさいよね。もう、来たくないのに来なくて良いから。見たくない顔見に来ていただいてありがとうございました。」
あぁ、どんどんおかしくなる。
「お兄ちゃんには私から言っとくよ。もう変なことさせないでって。」
「ほんと不細工。せっかく来てやったのに。」
もう駄目だ。