This is us
「佐々木ってさ…」
「をえっ?」
突然話しかけられて驚いたのか、横から変な声が聞こえたけれど。
無視して続ける。
「何で俺に構うの?」
「何でってぇ…そりゃ友達だからだろ?」
いつものおちゃらけた口調ではなく、真面目なトーンで話す佐々木。
「友達か…」
「蓮ちゃんはそう思ってないかもしれないけどさ、俺は友達だと思ってるよ」
その言葉は、ぽっかり空いた穴を埋めてくれるような…そんな温かなものを感じた。
「…俺も思ってるよ、お前は何だかんだいい奴だって」
佐々木は、鳩が豆鉄砲を喰らったような顔をして俺を見ている。
その顔が何とも言えず面白くて、ふっと笑みが零れた。
「あーっ!」
「んだよ、いきなりでけぇ声出すなよ。授業中だろ」
「だって!俺初めて見た!」
佐々木は興奮気味に俺を指差して、口をぱくぱくさせている。
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