This is us



「だからその体勢…」


「お、俺が好きなのか?」


寝ている俺にキスを迫ってくるような体勢で、佐々木が真面目な顔をするものだから。


俺は容赦なくその頭を叩いた。



「阿呆!」


「いったああ…」


「冗談でも勘弁だし」


大袈裟に頭を抱える佐々木に、深い溜息を吐く。


こいつに聞いたのが間違いだったか…


「そりゃあ、あるよ。いちお俺も男ですから」


「俺にはそう見えないんだけど?」


「まぁまぁ、聞いてよ!最近は恋愛なんてしてないけどさ…」


得意げに話す佐々木が、なんとなくムカつくけれど。

仕方なく耳を傾ける。



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