This is us
俯いたままの私に、先生は優しく言葉を落とした。
「表現力、魅せ方は伝わってきた。いい事よ」
顔を上げて目が合うと、先生はポンッと肩を叩いて。
ニッコリと微笑んだ。
その柔らかい笑みに、私は鼻の奥がツンと痛くなって。
「はい」
それだけ言うのが精一杯だった。
少しでも成長出来ていたと認めてもらえたことが、嬉しくて。
次も確実に頑張れる気持ちになったんだ。
こうして私達の大会は喜びと悔しさに胸がいっぱいになりながらも、幕を閉じた。
この地区大会が終われば、来年の四月まで大会はない。
その間に、どのくらい力をつけられるか…。
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