This is us
Side Ren
「ごめん…」
人目につかない保健室の廊下に、俺の声が響いた。
「どうして?納得いかないよ」
目の前には、佐々木が片想い中の本川が俺を睨んでいる。
「だからごめんって…」
「あたし…文化祭楽しみにしてたのに…お願い、時間無いし早く体育館行こう?!」
そう言って無理矢理腕を引かれた。
「怪我たいしたことないじゃない?全然大丈夫だよ」
「いや、そうじゃなくてさ」
「何?」
好きでもない奴とわざわざ、公衆の面前でカップルのような演技をしたくない。
そんなのやりたい奴がやればいいだろ。
小田切にだって見られたくない…。
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