This is us
Side Satori
どうせなら、彼の口からはっきり聞きたい。
「迷惑だなんて、思ってない…ただ、理由が知りたい」
「理由…」
私に構うのは、ただの気まぐれだって
暇つぶしだって…
何だって構わない。
そしたらきっと、諦めもつくから。
「理由は…お前が…」
本当は、すごくすごく怖い。
堪えていた涙が、雨に混じってポロポロと零れた。
このまま時間が止まったっていいとさえ、思ってしまう。
「お前が…」
ギュッと瞳を閉じて、覚悟を決めた。
より一層、雨の音が強くなる。
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