This is us



私服もカッコイイ。

細身のパンツにジャケット。


モデルのように、長い脚に



細い、腰…。



「わっわわわわ」


鼻血が出ちゃうじゃないか!


「あ?」


一人であわあわして、彼は不思議な顔で振り返った。


「ななな、何でもない」


前途多難。



今日一日、私の心臓は持つのだろうか。


初めて、帰り道以外で過ごす時間。


「変な奴」


そう言って電車に乗り込んでいく彼の背中を、追いかけた。



「………」


「………」


休日の電車に揺られて。


無言が続く。



当駅発だからか、空いている車内。


人一人座れる分、恥ずかしくて空けて座ってしまった私。




やっぱり詰めようかな…。


けれど、今更詰めるのも気が引ける。


彼は手摺りに肘を付き、下を向いて座った。



やっぱり、遅刻した事怒ってる…?


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