This is us
梅雨が明け、あと一週間で夏休みが待っていた。
青い空と、白い雲が広がり、爽やかな風が吹き抜ける。
グラウンドに響く、運動部のかけ声に耳を澄ませながら、私はここから見える景色を静かに眺めていた。
「あ、さとり!やっぱりここにいた〜!」
屋上の扉が、ガタンと開くと同時に甲高い声が聞こえて、振り向くと優花が立っていた。
「どうしたの?」
走ってくる優花に、私は首を傾げる。
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