This is us



次の日も、また次の日も。


『先に帰る』とメールが送られてきて。



不安が募っていくばかりだ。



「…どうしたんだろう」



校内では皆の目があって、話しかける事すら出来ない。


キューッと狭くなって胸が苦しい。

考え出したら、次々に悪い事が頭を過ぎった。



「電話してみれば?」


優花に相談したら、あっさりとそう言われて。


「むっ無理だよ…なんか怖い」


「なーに馬鹿な事言ってんの!付き合ってるんだよ?ほら、携帯貸せ!」



がばっと携帯を取り上げられ、優花が慣れた手つきでアドレス帳から結城くんの名前を検索し始めた。



「ちちょっと待って!今学校だし、よ夜かけてみるから!」


慌てて優花の腕にしがみついて、阻止。

私の言葉に優花は眉を一度上げて、「ほんとに?」と言って私を見遣る。


その疑いの眼差しが少し怖いけれど、私は何度も上下に頷いた。


「気になる事はちゃんと本人の口から聞かなきゃ」


「はい」


軽くお説教されてしまったけれど、やっと一歩踏み出せる。


何か理由があるなら、ちゃんと聞きたいし。



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