This is us
「お前眼中にないって」
「れーんちゃーん!」
佐々木はオーバーに泣きまねをして、俺の腕にしがみついた。
数日前に佐々木がどう思っているかなつめに確認して欲しいって言うから、仕方なく聞いたけれど。
『佐々木くん?あはは、ないない。面白くていいけどさ』
とケラケラ笑いながら言っていた。
「俺はこのまま一生彼女が出来ないのでしょうか…蓮様」
「知るかよ」
「だーって!生まれて17年、彼女がいないなんて…不公平だー」
佐々木が机に突っ伏して、ギャーギャー喚いているが。
声が篭って、何て言っているのか聞き取れない。
俺は思い出したかのように睡魔が襲い、佐々木を無視して寝ることに決めた。
終業のチャイムが鳴るまで。
よく考えてみれば、佐々木があの時話した言葉はすごく大切な事で。
不器用な俺は、自分のエゴで突っ走っていただけなんだって…
気付けなかった。
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