This is us
「…小田切…?」
「結城くん…」
私を待っていたの…?
学校から少し離れた所で、突然結城くんが姿を現した。
心拍数がどんどん速くなっていくのが分かる。
ずっと会いたくて仕方なかった人が、今目の前にいる。
嬉しいはずなのに、何でだろう。
全力で走り終わった後のように、息が苦しい。
「どうしたの…?」
「…待ってた。もう帰っちゃったかと思ったけど」
真っ直ぐに私を見る瞳が、不意に逸らされた。
少し痩せたようにも見えるのは、気のせいだろうか。
「…連絡してくれれば良かったのに…」
やっと会えたのに。
二人の間に流れる空気は、とても冷たくて重たい。
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