This is us
Side Satori
本当に本当に、嬉しくて。
たくさん涙が溢れてきて。
結城くんの腕の中は温かくて、すごく幸せだ。
些細な事で悩んで落ち込んでいた自分が恥ずかしい。
結城くんは、私の為に頑張ってくれていたんだ。
信じられないけれど、こんなに幸せでいいのだろうか…
恐くなってくる。
「ありがとう…」
「良かった。喜んでくれて」
「開けてみていい?」
流れるように速くなる鼓動。
指先が震えて思うように動かない。
破けないように丁寧に包みを剥がしていくと、手の平に乗る位の白い箱が出てきた。
「わあっ、可愛い!!」
白い箱を開けると、オープンハートのネックレスがキラキラと光っている。
ピンクゴールドのオープンハートは、右側にピンクのラインストーンが散りばめられて。
私は一目で気に入った。
結城くんからの初めてのプレゼント。
一生大切にすると心の中で誓って。
「してみる?」
「うん!」
再び涙腺が緩んできて涙が込み上げてきた。
結城くんはそっと、ネックレスを取り出して
「後ろ向いて」
と言って、私の首につけてくれた。
「に、似合う?」
「あぁ。さとりが一番似合う」
結城くんが優しく微笑んで、私の頭にぽんっと手を乗せる。
その瞬間、溜まっていた涙が頬を伝って。
「また泣く」
結城くんが嬉しそうに笑った。
「本当に本当にありがとう…」
私は世界一の幸せ者です。
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