This is us
Side Satori
短い冬休みが終わり、今日からまた学校が始まる。寒い朝はなかなか布団から出たくなくて、ギリギリまで寝ていた。
真っ青な空は雲一つなくて澄み渡っている。
私はカイロを擦りながら、学校へと向かった。
マンションから学校までは、徒歩十分程。
この西高を選んだ動機は、とにかく近い事と制服が可愛い事だ。
通学路には西高へ向かう生徒がたくさんいる。
けれど、私は何となく嫌な空気を感じた。
「ほら、あの子だよ」
「え?マジ?」
「結城くんと付き合ってるなんて嘘でしょ」
チクチクと刺さる視線には、そんな言葉が風に乗って耳に届く。
あぁ、そっか。結城くんと付き合っていることが噂になっているんだ…。
覚悟はしていたつもりだった。私みたいな女が彼女だなんて、きっと認めてもらえないだろうから。
けれど、だからと言って関係ない人達にとやかく言われる筋合いなんてない。
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