This is us
「あ…」
「どうした?」
声をもらした私の視線の先に、空っぽになった下駄箱がある。
朝確かにローファーを入れたハズだった。
隣にいた優花は、怪訝そうに顔を歪めて下駄箱の周りを探し始めた。
「もう、こんな幼稚な事誰がやるんだか…」
「まあ、画ビョウよりマシかな?」
私は、ははっと乾いた笑いを浮かべて近くにあるごみ箱の中を覗く。
「お、はっけーん」
「大丈夫?汚れてない?」
「ん、平気平気」
少しだけ埃にまみれてはいるものの、特に目立った損傷はない。
今日はミーティングだけの部活で、一時間もしないうちに今年の豊富を話してお開きとなったのだ。
「さ、行こう?優花」
実は結城くんからメールが入っていて、『今日は大丈夫だったか?今佐々木と一緒にファミレスにいるけど、良かったら来るか?』と誘いがあって。
『優花と一緒に行く』と返事をした。
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