This is us
Side Satori
「何食いたい?」
フードコートに来たものの、パスタからラーメン、うどん、ファーストフードと色々な店が入っていて。
「どうしよう。あ、クレープもある」
「昼飯にクレープはないな」
ついつい選択肢にクレープも入れてしまう私に、結城くんは首を捻って否定した。
「そ、そうだよね!じゃあ、ラーメンにしようかな」
「出た。ラーメン好きだな」
「あ…そうだ」
初めてのデートでもラーメンが食べたいと言ってしまったのを思い出す。
「いいよ。俺もラーメン好きだし」
「本当?」
「あぁ。でもさとりには負けるかもな」
彼は悪戯に笑って、私の手を引いた。
私の心臓はバクバクで、お腹が空いていることなんてどこかへぶっ飛んでしまう。
そんな事も露知らず、彼はラーメンのお店に並び、食券を買った。
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