This is us
Side Ren
「なんか蓮ちゃん最近機嫌良いよね」
「そうか?いつもと変わらねぇよ」
今は昼休み。皆それぞれ机の上に弁当箱を広げて、騒がしい時間だ。
俺と佐々木は席が窓際の前後だからか、教室の端で窓に寄りかかりながら食べるのが日常で。
卵焼きを頬張りながら、佐々木はそんな事を口にした。
「いや、前はもっととっつきずらかったもん」
「ふーん…」
「そう言えば、週末小田切さんとデートしてきたんでしょ?教えてよー」
佐々木は耳に手を当てて、ニヤニヤしながら俺を見る。
俺は紙パックのお茶を飲んでいたけれど、思い出して噴き出しそうになった。
「なになに、めっちゃ気になりますなー!そのリアクション」
「べ、別に普通だよ」
「普通って?」
佐々木が聞きたがっていることはだいたい分かる。いやらしい顔にしっかり書いてあるから。
「一緒に水族館行ってきた、それだけ」
「えー、もっとさ…何かしたとか、何かないの?」
不服そうに足をバタバタさせて、俺の椅子を蹴りながら。
じーっと真顔で俺を見つめてきた。
気持ち悪りぃな、相変わらず。
「では、単刀直入に言う!エッチはしてないのか?!」
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