This is us
「アホ。してねぇよ」


すかさず佐々木の頭に拳を落とす。

「いたたた…蓮ちゃんにしてはなかなか清純なお付き合いなんだね」

「大きなお世話だ」

確かに、俺が付き合うなんてソレが目的でしかなかったけれど。

さとりとは一緒にいるだけで心がいっぱいになるから。あいつがいいって言うまでは、何もしないつもりだ。
下手に手を出して鼻血出されても困るしな。

「この飢えに飢えてる俺に刺激が欲しかったのになー」

「は…例えあってもお前にだけは話さねぇって思った」

「うわっ、酷いなー。親友には何でも話してよ」

佐々木は大袈裟に泣きマネをする。さっきから話してばかりで全然箸が進んでない。

まあ、いつもの事だ。

俺はとっくに食べ終えているから、携帯を取り出してメールのチェックをする。

「あ、何これ?!もしやお揃いで買ったの?」


あー、少しは黙って食えよ…



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