This is us
Side Satori
「ではでは、我らの進級を祝して…」
「乾杯」
カチンと四つのグラスがぶつかり合う。
始業式を明日に、今日は佐々木くんの主催で"進級パーティー"だ。
個室のレストランを格安でとれたのは、佐々木くんの親戚が経営していて特別に用意してくれたらしい。
佐々木くんと結城くん、私と優花の四人で今日はお祝いだ。
「でも本当、良かったよね!さとりが進級できて」
「うん!テスト頑張ったもん」
グラスの中身はもちろん、ソフトドリンクで。
私はピーチティーを一口飲んで、優花がキャッキャッ喜んでくれるのを笑顔で受け止めた。
「良かったじゃん!蓮ぴょん先生のお陰かな?」
「その言い方辞めろよ」
「蓮ぴょん先生だって、さとり!」
れ、れれれれ…
蓮ぴょん先生だなんて、恥ずかしすぎて言えない。でも、結城くんのお陰で後期の中間、期末テストは今までにない好成績が出せた。
「ゆ、結城くんのお陰です!ありがとう」
「いいって。さとりだってよく頑張ったじゃん」
「そうだよ、さとり休み時間も勉強したもんね」
結城くんに便乗して、優花も誉めてくれる。
勉強勉強で、毎日頭がおかしくなりそうな位頑張ったから嬉しい。
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