This is us
「小田切さんガチ寝だったよ」
「あいつらしいな」
佐々木は苦笑いで、遠くで松川と楽しそうに話しているさとりを見た。
「でも、小田切さんだって進学なんじゃないの?」
「さあ…」
「頑張ってノート書いてると思って覗くとさ、落書きばっかりしててビックリしたよ」
小学生じゃないんだから。
佐々木に勉強の心配されるって、やばいよな。
「次何だっけ?」
「ホームルームだよん」
「あー…じゃあどっか行くかな」
このクラスの担任は、太った眼鏡じじぃだ。
穏やかで何も言わない都合のいい先生だから、いなくたって気付かないだろう。
「悪いっすねー…まぁ聞かれたら適当に答えておくよ」
「おう」
図書室にでも行こう。
この前行った時は読みたい本が貸し出し中だったから、今日は返ってきているかもしれない。
本鈴が鳴り、静かになった校内を歩いていると前から見たことある顔がこちらへ向かって歩いてきた。
「あ…」
こいつ、さとりと祭りに行ってた…
「…サボり?」
相原は俺の前で立ち止まった。
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