This is us
私のマンションの前に着いてしまった。
本当はもっともっと一緒にいたい。
放課後デートも出来ないし、昼休みは練習だし、土日は大会終わるまで部活だ。
結城くんと同じクラスなのに、なかなか一緒の時間を過ごせない。
そう思ったら、どうしようもない寂しさが込み上げてきて。
もう二度と会えなくなるような、切なささえ感じてしまう。
「じゃあ…体壊すなよ」
「…うん」
繋いだ手が、離れた。
もう少しだけ、一緒にいたい…
その一言さえ喉の奥で溜めてしまう。
「大会終わったら、どっか旨いものでも食いに連れてってやるから」
「…うん」
結城くんの顔が見れずに、向かい合った足元に視線を向けたまま。
「…どうした?」
結城くんの声が頭上に落ちてきた。
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