This is us
Side Ren
おかしいと思っていた。
悪寒がしていたし、少し前からくしゃみが出ていて。風邪かもしれないと。
滅多に風邪は引かないけれど、目覚まし時計が鳴るより前に、異常なくらいの寒気で目を覚ました。
額に手を当てると、案の定熱い。
俺は学校を休むことになった。
佐々木にメールを打って、仕方なく起き上がる。くらくらと目眩がして、ベッドから降りるまで暫く時間がかかった。
冷却シートと総合感冒薬を探しだす。
昨日から両親は国内旅行へ出かけていて、帰ってくるのは明日だ。
タイミング悪いな…
姉貴も泊まり込みで撮影だとかで、宛に出来ないし。
「…しんど」
自分の部屋へと戻る階段が、余計に体力を消耗させた。
『蓮ぴょん大丈夫かー!?お見舞い行くよ!』
佐々木からのメールに『いらない』と即返信をして、俺は再び横になった。
抗ヒスタミンの副作用が現れるまでは眠れなかったけれど。
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